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明治期の社会福祉活動家

精神保健福祉士をめざしたカリキュラムの中で、社会福祉の歴史を勉強中だが、クリスチャンとして大変励まされている。それは、福祉制度が整っていない明治期に、キリスト教の信仰を持つ人々による事業がとても多く、何と教科書(普通の通信専門学校の本)での歴史に刻まれた11名中10名がクリスチャンということだ。簡単に5名だけ紹介。
石井十次らの岡山孤児院(ある孤児を引き取ったことを経緯に、信仰的覚醒から孤児事業に専念するために医師として働くことを断念。キリスト教信仰に根ざした岡山孤児院を創設。日本最初の孤児院)。
富岡幸助らの家庭学校(触法少年らの児童自立支援の先駆け。家庭的愛情のうちに薫陶することを目標とした。 そのために感化院といわずに「家庭学校」と称す。今NHKで話題の新島襄に学ぶ)。
石井亮一らの滝乃川学園(親を失った多数の孤児が発生し、その中でも少女たちが人身売買の被害を受けていることに衝撃。特に知的な発達の遅れに対し、当時は、「白痴」と呼ばれて人権侵害が甚だしく、生涯この問題に取り組む。「知的障害者教育・福祉の父」と呼ばれる。尚、妻は「・・・の妻」と呼ばれ、二人三脚の活動)。
野口幽香らの二葉幼稚園(当時の幼稚園が中流以上の子どもの保育に傾いていたのに対し,貧民の子を良い境遇において教育することはおとなの義務であるとの考えに立って,3歳以上の幼児を対象に1日7~8時間の保育を行い,休日も日曜・祝祭日と年末年始に限り,これにより父母の労働を助けた。)
山室軍平らの救世軍(終生に渡り社会福祉事業、公娼廃止運動(廃娼運動)、純潔運動に身を捧げた。)
同じ日本人として、とても勇気と希望をいただいている。現在、一見、法制度は整ってきたように見えても、無関心・格差・社会的不公正は拡がってきており、今日的な取組み・社会への発信が必要と考えています。