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「あの戦争のなかにぼくもいた」

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いい本と出会いましたので、紹介します。
石浜みかるさんの書いた、「あの戦争のなかにぼくもいた」という本です。
みかるさんのお父さんである、石浜義則さんは、神戸を拠点に長年伝道をしたブラザレンの伝道者です。私も若い頃に石浜さんに会って証しを聞いたことがありますが、広島に原爆が落とされた時、イエス・キリストを路傍で伝え、「天皇陛下は神ではなく、人です」と言った罪で広島刑務所に投獄されていた人です。この部分の証しも本に載っており、それを読むだけでも価値がある本です。

この本は、石浜さんの子供の視点で書かれています。戦争中のクリスチャンの様子が良くわかり、とても考えさせられる本でした。小学生高学年でも読めるように書かれていますので、とても読みやすいです。 いま、Amazonで注文すれば、17円プラス送料(350円位)で買えます。オススメです。

あの戦争のなかにぼくもいた
著者 石浜みかる
出版社名 国土社 (ISBN:4-337-20801-1)
発行年月 1992年06月  サイズ 271P 22cm

出版社 / 著者からの内容紹介
クリスチャンの父は、街頭布教のため特高につかまり刑務所に。子どもたちは、まわりや学校で「非国民」と差別された、あの時代を描く。

内容(「BOOK」データベースより)
玄関の戸をたたく音がした。はげしくたたいたのではなかったけれど、細い桟のはいったガラスの引き戸だったから、ガラスがゆれて、大きな音がひびいてきた。台所で、味噌汁の野菜をきざむ音がきえ、「はぁい」と答えるおかあさんの声がした。ぼくは、もぐりこんだばかりのおとうさんの夏がけふとんの下で耳をすました。おかあさんがかぎをあけると、戸がひらいて男の人の低い声がした。「石山さんのお宅ですね」「はい、そうですが」おかあさんのいぶかしげな声がした。「警察の者です。ご主人にお目にかかりたい」